メディア大手が動画投稿を認める

2006年10月、ソニーやCBSなどメディア大手4社は、ユーチューブ(Youtube)でコンテンツを配信することを決定した。一般利用者が著作権付きの音楽ビデオを投稿することも認めた。投稿には広告が付き、グーグル(Google)と著作権者で分け合う仕組みを導入した。

ワーナー・ミュージックも著作権を守る利益とネット利用価値を勘案し、Youtubeと提携した。米大手放送局NBCも、宣伝広告に利用するためYoutubeと提携した。

動画配信でUSENやヤフーの1.8倍に

2006年当時、ユーチューブ(Youtube)には毎日6万5000本のビデオが投稿されていた。1日の閲覧数は1億回を超した。8月の閲覧者数は7200万人で1年で25倍に拡大した。

日本語でも検索できるため、日本からの閲覧も730万人に増えた。動画配信で国内首位グループのUSENやヤフーの1.8倍規模になった。

フジテレビや日本テレビが参入

日本でも、テレビ局やネット企業が動画投稿サービスを始めた。

フジテレビの関連会社は、2006年7月から動画投稿サイト「ワッチミー!TV」を始めた。日本テレビも運営するネット動画配信サイト「第2日本テレビ」に、2006年11月から投稿システムを導入した。

ネット広告大手サイバーエージェントは2006年7月から、動画投稿サイト「アメーバ・ビジョン」を始めた。

一方、コロムビアミュージックエンタテインメントは、ユーチューブ(Youtube)を利用してアーティストを売り出した。ユーチューブ(Youtube)にコロムビアの廣瀬禎彦社長と野本かりあさんが出演するPR動画を投稿した。

自らの特設サイトであるコロムビア・レディメイドでも2006年10月から、日替わり短編動画の配信を始めた。

ギャオを上回る

ユーチューブ(Youtube)は当時、原則10分までの動画を投稿できた。日本からの利用者数は、日本最大の動画サイト「GyaO(ギャオ)」を大きく上回った。

違法投稿映像が話題になり、逆にテレビ局の視聴率を引き上げるという現象も起きた。